リールの表情を決定づけるパーツとしてFace Plateが挙げられます。
写真の黒い樹脂部材を私はFace Plateと呼んでいます。
この黒い樹脂材はエボナイトと言う材料で、万年筆やボーリングの球などに使用されています。
エボナイトはゴムの一種で磨くと黒く光り、黒檀(ebony)に似ていることからeboniteと呼ばれています。(ウキペディアより抜粋)
磨けば光るのですが、磨くのが結構大変で、切削加工後の面はガサガサで加工するとゴム臭がして、これが結構嫌な臭いで、、。
まあ、それは置いておいて、展示会などでリールを展示していてもなかなか足を止めていただく機会が少なく、立ち止まっていただくにはどうしたらよいかと考えると、やはり興味を引くものを展示するのが一番のようです。
では、興味を引くものとは何か?
簡単に言えば、今まで見たことのないものを展示すればいいということになります。
まだ詳細は公表いたしませんが、今までにないものを作るために3D図面を作成いたしました。
小さな座グリ穴を264個開けています。
Face Plateはリールの表裏にありますので座グリ穴数は528個になります。
この座グリ穴のレイアウトはバンブーロッドの断面形状に見立てた六角形状にレイアウトしています。
流石に手加工で一つずつ加工するのは大変なので、3D図面からCAM
⇒NCデータに変換してNCフライスで加工しています。
細かく、整然とレイアウトされた座グリ穴はNCフライスの得意とする加工です。
264個の加工で約10分
実際に加工したFace Plateです。
当たり前ですが、設計通りの加工ができています。
でも、この加工だけでは珍しくもなく、誰も足を止めてくれそうにありません。
ならばどうするか?
それはまだ秘密です。
ハンドクラフト展で足を止めていただけるよう、これから更に加工を追加していきます。