イベントなどで、リールの構造を説明してもなかなか理解してもらえないことが多く、実際に中身を見てもらえれば一目瞭然なのですが、両軸リールの欠点でもある分解性の悪さもあって、現場でスリワリネジを5か所緩めて内部構造を見ていただくのも結構手間のかかる作業です。
そこで、内部構造を確認できる一部スケルトンリールを作ろうと考えています。
また、ハンドルノブ材も色々と選択できることをアピールするための工夫も必要と言うことで、合わせて作業をしています。
ノブは、何度か説明しているように内部にメタルコアを設けており、ノブ自体が仮に破損してもメタルコアを回すことで、リールとしての機能を維持することが可能です。
今回は紫檀(一番左)花梨4種 鹿角の計6個の加工を行っています。
メタルコアの下部の部分はノブ材の径に合わせて再加工いたします。
また、この部分はネジ止めした時のノブの遊びを調整するための調整しろになっており、使用するネジにあわせて加工していきます。
ノブ材は外径加工が終わった状態で、コーティングは未処理の状態です。
コーティングは1液性のウレタン樹脂を重ね塗りするのですが、写真は1回目のコーティングが完了して乾燥している状態です。1つ上の写真にはない重ね合わせ材で作製したノブが紛れておりますがご愛敬!
鹿角は外径加工が終わったら磨き加工をして終了なのですが、木材は磨き工程後にコーティングを繰り返すために時間がかかります。
コーティングに関しては木材の素材表面の微細な凹凸を反映しているオイルフィニッシュの手法もあるので、今後オイルフィニッシュも取り入れたいと思います。
さて、スケルトンリールのほうは、裏面のフェイスプレートを塩ビ材で加工することで
内部構造をスケスケにさせております。
まだ、リールフットの加工ができておりませんが、ほぼ完成状態です。
Buddyリールのデザインコンセプトとしてフェイスプレートに余計なねじ類を露出させないことを重要項目としていたため、試行錯誤した結果、このような形状にたどり着きました。
各部の詳細については、また機会を改めて説明したいと思いますが、このスケルトンリールをイベントに持参して内部構造説明用に活用していきたいと思います。