Wスタッカーが数台完成し、予約されていた方たちの元へと送ることが出来ました。
各種SNSでWスタッカーを掲載していたところ、
ある方から、「Wスタッカーじゃなくていいから、MサイズとSサイズの花梨タイプが欲しい」とのリクエストがありました。
私も個人的にSタイプのスタッカーを作りたかったので、Good Timeingなのでした。
早速3Dでデザインしてみました。
Mサイズは内径8mm、Sサイズは内径5mmに設定しました。
以前購入した4mmのボーリングバーは最小加工径4.5mmとのことです。
Sサイズの内径5mmなので、ボーリングバーでの加工は可能なのですが、下穴4.9mmで加工した
穴を更にボーリングバーで広げる加工の際にボーリングバーが穴に干渉しないようにプログラムできているかが不安で、ドライ運転(ワークに干渉しない位置での確認運転)で確認した後も、実際の加工スタートボタンを押す時は緊張してしまいます。
今回は問題なく加工できたので一安心です。
1回の加工時間は長くても15分程度です。加工サイズに合った材料があればもっと加工時間は短縮できるのですが、材料については何種類もの径の材料を持っているわけでもないため無駄な加工時間が生じてしまいます。
ボーリング加工、外径加工をMサイズ、Sサイズ各4セット分の加工を実施しました。
これだけの加工でほぼ1日かかってしまいます。
加工する旋盤は卓上旋盤をCNC化したものでパワーも300W程度なので切り込み量も小さく、時間が掛かってしまうのです。
それでもスタートボタンを押してからの15分間は携帯見たりと自由な時間なのですが.....。
外形加工まで終わったら、後は突っ切り加工すれば機械加工は終了です。
後は組み上げたら完成?
いえいえ、これから研磨作業なのです。
加工時間と同じぐらいの研磨時間で#400~順に研磨していくのです。
これはめんどくさい工程なので、大手メーカーは機械加工のみで終了しています。
私のような弱小メーカーは、このめんどくさい研磨工程を経ることで、他のメーカーとの差別化を図っています。
人の手によって研磨されたものは金属の冷たさと、人の温かみの両方を持った満足度の高い逸品へとなっていくのです。
私の加工するリールも、スタッカーも他社の製品よりも価格は高いです。
でも、値段以上に手間がかかっているのです。
他のメーカーがやらないところまで丁寧に作り込んでいます。
デザインした時点では絵に描いた餅でしたが、こうやって現物へ長い時間を経て変化する過程を楽しみつつ加工しております。
私の作る製品は高い。
それには理由があるのです。
「一生モノと思えば高くはないと思いませんか?」
シングルスタッカー Mサイズ 4250円(税抜き)
シングルスタッカー Sサイズ 4000円(税抜き)
各3セット在庫があります。欲しい方は連絡をお願いいたします。