前回Fly Boxを作ってみて感じたことは、少し高さが高すぎるんじゃないかと思いました。
また、継ぎ手部分を変更して、確実に位置決めできるように工夫しました。
厚みを3.5mmに加工した板材から切り出します。
今回は私の大好きな花梨の瘤材で加工してみました。
通常の材料は木の目に直行する切断ではバリやカエリが生じるのですが、瘤材は目がランダムであるため、バリ、カエリが発生しないので加工後の処理が簡単です。
同時に前回加工したバーズアイでも同様の加工を行なったのですが、バリ、カエリが凄くて、加工後にカッターでバリの除去に結構な時間を取られました。
これだけの切り出し加工で約2.5hの時間が掛かります。
レーザー加工だったら短時間で加工できそうなんですが、切断面が焼け焦げてしまうのが難点ですね!
1.5mmのエンドミルで加工を行なっています。
この継ぎ手加工は板厚バラツキが継ぎ手精度にもろに影響してしまうため、板厚が厚いと切り欠き部分に収まらなかったり、隙間が空いたりとなかなか大変です。
板自体が反っていたりすると大変なのです。
サイズ的には、上側の高さ2mmと下側の高さを2mm減らして、110mm×65mm×28mmの変更しました。
以前のブログで紹介したP型ヒンジもそれに合わせて修正しました。
継ぎ手部分を加工したことで、組み立ては簡単にできるようになりました。
花梨の幾何学模様は何とも言えず綺麗で、加工を進めるのが楽しいです。
仕切り部分は切り欠き板を格子状にはめ込んでいます。
これは、掘り込み加工してもこの仕切り板を採用したほうがいいと思いました。
この仕切り部分まで掘り込み加工をするとどうしてもエンドミルのRがついてしまい、その部分は重量増となり、フライの収納量の低下となってしまうのと、レイアウトを後から変えることができないという理由からです。
掘り込み加工も近日中に加工して、どちらの加工がどうなのかを自分自身で確認して、トータルでの加工判断を行いたいと思います。
2回目の加工は要領をつかんだためか、比較的簡単に組み上げることができましたが、
機械加工時間が2.5hでそれ以外に、板厚を調整するための加工工程、組立工程、コーティング工程を考えると1日仕事になってしまいます。
トータルの加工時間をそのまま販売価格にできれば楽なのですが、そうしたら誰も手を出さない価格になってしまうでしょう。なので、適正価格付近になってしまうのでしょう。
材料コストを低減できてもその分加工時間が増えればトータルコストは上昇してしまいます。
材料コストは高いけど簡単な加工で作製できるFly Boxの方がトータルで考えれば安価な価格設定にできると思います。
材料コストは高いけど簡単なプロセスで加工できるFly Boxを次回加工予定ですので、その時に色々な考察をしていきますね。
花梨のFly Boxはお気に入りのアイテムになりました。
これで今回3つのFly Boxが完成しました。
バーズアイも花梨も綺麗です。
厚みも4mm減らしたことで、すっきりした印象になりました。
P型ヒンジがこれらのFly Boxのコア技術となるんですが、このP型ヒンジはFly Box以外にも応用できそうで、色々と応用展開を考えました。
まだ構想段階ですが、今までにない応用も考えています。
色んな加工をして、色んな技術を習得して、それを色んな所で応用展開していけるよう、楽しみながら加工をしています。