今年の初めに注文頂きましたリールで、今までのラインナップにない小型リールがやっと完成いたしました。
要望としては、スプール径:45mm程度 リールフット長:47mmとの指定を受けておりました。
これはBuddyの約80%程度の大きさになります。
少し前のブログにも書きましたが、各パーツを加工するにあたり、加工治具を作製してからの加工となるために結構時間がかかりましたが、やっと完成したのです。
設計にあたり、スプール径とリールフット長の指定がありましたので、そこからフレーム設計を行ないました。
フレーム設計をやってみると、今までのリールサイズのネジを流用するとネジが目立ちすぎて、アンバランスになるのでネジの流用も出来ず、今までのネジを加工してサイズダウンする加工から始めました。
フレーム、スプール、フェイスプレート、リールフット等々加工するための治具を作製してからの加工です。
治具の作製が終われば、加工プログラムを作成して加工していくわけなのですが、初めてのプログラムでの加工は毎回ドキドキするもので、今回も緊張の連続でした。
加工が終われば、研磨加工が始まります。磨きの工程はサイズが変わっても相変わらずの工程なので、時間を掛けて丁寧に磨き込んでいきます。
大きなパーツの加工が終わり、研磨が終われば気分的にはもう出来上がったような気分になるんですが、小物パーツの加工にも案外時間がかかります。
ピラー、フットピラー、ノブ、カウンターウエイト、ネジ類、クリックパーツ、軸受等々細々した加工を行ない、漸く組立ができるのです。
組立はすぐに終わりそうに思われますが、加工パーツの加工精度の積み重ねによって、微妙にうまく収まらなかったり、位置ずれしていたりして、追加工が必要になってきます。
ということで、微調整を繰り返して、やっと完成するのです。
写真はHARDY St.GEORGE JUNIORとの比較です。
外径サイズは結構異なりますが、ライン容量はそんなに変わりません。
DT-3F+20y程度のライン容量です。
重量77.5g 小型のリールの完成です。
私も詳しくはないのですが、ショートロッドでこのサイズのリールを合わせて釣りをするスタイルがあるようなのです。
私の時間を見つけて、このリールを同サイズのリールを自分用に加工して、それに合わせたバンブーロッドを作製してみようと考えています。
リール単体で見ると大きさが判りませんが、非常にコンパクトでかわいいリールなのです。
時間を掛けて作りあげましたので、気に入っていただけたら嬉しいです。