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グラスロッドの口割れ修理

最近納品したグラスロッドですが、口割れしたとの連絡がありました。

確認するとスレッドを巻いた5mm部分よりもクラックは進行し、10mm程度の長さのクラックが生じております。

 

この口割れの原因は2つあります。

1,Female(オスフェルール)の差し込みすぎ、もしくは転倒などの衝撃により、FemaleがMaleに深く入り込みすぎてクラックが発生する。

 

2,Femaleに入り込みが少なく、キャスティング時にMaleのエッジに負荷がかかってクラックが入ってしまう。

 

この2つの原因によりFemaleの口割れが発生するのが大半です。

 

今回は口割れの修理と、口割れ防止用の金具をつてて欲しいと言う依頼でした。

 

まずはエッジ部分のスレッドを取り外していきます。

エポキシコーティングしているので、なかなか綺麗にスレッドを取り外すことが大変なのですが、丁寧に取り外していきます。

 

スレッドを取り外して、エポキシの残りを丁寧に取り除きます。

今回は口割れ部分にグラスの薄いパイプを接着して補強することにしました。

 

パイプの内径を口割れ部の外径に合わせるように加工し、パイプの外径も整えます。

パイプ加工後にブランクと同色に塗装して、このパイプをエポキシ系の接着剤で口割れ部分に接着します。

続いて口割れ防止金具を加工します。

口割れ防止金具の内径をパイプ外径に合わせて加工し、エポキシで接着します。

 

口割れ防止用金具と繋がるようにラッピングを行ない、トリミングも施します。

 

最後にエポキシを数回コーティングして、口割れ対策完了です。

 

 

このロッドは6pcsですべてのセクションのFemale部分のエッジに口割れ防止用金具を取り付けて欲しいとの依頼でしたので、他のセクションのスレッドを取り外して、表面を均して、口割れ防止用金具を加工し、研磨し、黒染めしてから接着し、ラッピング、エポキシコートを繰り返します。

 

結構な時間の掛かる作業ですが、現在最終コーティングまで進んでおり、もうじき完成予定です。