前回のFly Patchと同時にFly Boxを加工しておりました。
Fly Boxの加工において、ポケット加工が一番大変です。
ポケット加工とは写真の細溝加工している内側を除去加工するもので、例えば高さ15mmの板だったとすれば深さ13mm程度の深さを除去加工するものです。
除去率が非常に大きいため、加工時間は掛かるし、高価な材木の大半をおが屑にしてしまうので非効率な加工だと言えます。
この加工方法に関してはもう少し材料効率、加工効率の良い加工方法があるので、徐々にそちらの加工方法に移行していきたいと思うのですが、今回は効率の悪い加工方法で加工しています。
私の加工しているFly BoxはD型ヒンジを採用しており、Fly Box1個に対して10個のD型ヒンジが必要です。
このD型ヒンジはフロータントケースにも採用しており、パーツの共用化を図っております。
この小さなD型ヒンジは加工材料によって加工後の状態に大きく差が出ます。
写真のD型ヒンジは花梨瘤材で、瘤材は目の方向がランダムなのでバリが出にくく加工しやすい材料です。
反対にチークやウォールナット等は瘤材でなければバリが非常に出やすく、加工後にこのバリ取りに結構な時間がかかってしまいます。
このFly Boxは一部に白花梨が入り込んだ模様で、なかなか良い雰囲気です。
サイズ的にはW110mm×D65mm×H30mmで、重量59gとなっております。
このFly Boxに入るだけのフライを詰め込んでミニマリストでのつにに出掛けるも良し、ラニヤードに固定するも良し、色んなお気に入りの使い方で楽しんで欲しいと思います。
ラニヤードへの取り付けに一部加工する等々もご相談ください。
このFly Boxのカバー側に加工したD型ヒンジとボディ側に加工したD型ヒンジの位置関係が少しでもズレると、うまく開閉できなかったり、隙間が開いたりするので、結構な精度が要求されます。
このD型ヒンジ部分の構成はそのままフロータントケースにも応用しており、ヒンジ部分の構成をプラットフォーム化することによって設計の効率化を図っております。
唯一無二のFly Boxで他のフライマンに差をつけてください。
他にもウォールナットで加工したFly Boxもございます。
何なりとご相談くださいませ。