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リールの加工(継続中)

1/2から加工を開始していたBlister リールはブラスタイプ、ジュラルミンタイプ各1台加工が完了いたしました。

Blister リールの通常タイプはジュラルミンで、研磨は光らない程度でとどめているのですが、今回は光るように研磨しております。

 

何度も言っていますが、レイズドピラータイプのリールは、旋盤加工しておおよその形状に加工した後に研磨して、その後レイズドピラー形状にフライス盤にて輪郭加工を行ない、切削部分を最後に研磨すると言った工程になります。

 

旋盤終了時は旋盤に取り付けた状態で研磨を行うことができるので比較的容易に研磨を行うことができます。

しかしながら、レイズドピラー形状に輪郭加工後は旋盤に取り付けて研磨することが出来ないので、基本的には手研磨にいなるのです。

 

Blister リールの場合は輪郭加工暑さが1mm程度なのでまだ研磨は楽なほうなのですが、それでも、研磨工程が追加されるレイズドピラー形状は時間がかかるのです。

市販のリールでバーミンガムタイプとレイズドピラータイプでは価格差がありますが、それは、加工工程の長さに起因するのです。

輪郭加工、研磨加工を行なうだけでバーミンガムタイプよりも1~2日加工時間がかかるのです。

 

それでもデザイン的にレイズドピラータイプのリールが好きなので、時間を掛けてでもお気に入りの形状へと加工してしまうのですが、少し値段が高いのはプロセス的な理由からなのです。

研磨の状態をどの状態まで仕上げるのか、どのパーツまで仕上げるのかによっても価格に大きく影響しますが、どうせやるならとことんやってみたいので、今日のリールになっています。

 

研磨した綺麗なリールを1個作るのはそんなに難しくはありませんが、何個も同じクオリティーで作り続けるのは結構大変なのです。

 

大手のリールメーカーはこんな手間のかかるリールは作りません。

生産性を第1に考えていますから。

 

私のような個人事業主は、大手メーカーがやらないようなニッチな部分を探しつつ手間を掛けて作りあげることが大切なんだと自覚しております。

 

ですから、大手メーカーがやりたがらない修理もなんとかしてみようと思うのです。

 

ハンドクラフト展は2/16からです。

1か月になってしまいました。

作りたいリールはまだまだあります。

小物類も足りません。

修理依頼のリールもあります。

 

小さなリールメーカーですが、手間暇かけたリールはきっと誰かの琴線に触れると信じて、今日も指紋をすり減らしながら機械を回しています。

お陰様で、最近はスマートフォンの指紋認証がエラーになります。

これも頑張っている証拠なんです(笑)