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感覚の違い

人には心地良さを感じる形状とか、動作などがあります。

この感覚的なものはヒトによって異なるものなのか、国籍等によって異なるものなのかはよくわかりません。

 

日本人と外国人との感覚の違いとして比較されるものが、ノコギリとカンナです。

日本人の引く動作によって切る動作に対して、欧米では押す動作により切る。

この感覚の違いの影響なのかは判りませんが。

 

外車のウインカー位置は日本車のワイパー位置だったり、レギュレーターハンドルは時計回りで閉まるに御社の感覚と、反時計回りで閉まる欧米との感覚の違いに芋似たことがフライリールの世界でもあるんです。

 

写真のBill Ballanリール このリールは左巻きで使用していると思ってください。

私個人の感覚に違いだけだったら問題ないのですが、左巻きでこのS字ハンドルの向きは気持ち悪く感じてしまうのです。

右巻きで使う分には違和感がありません。

 

これに関しては、巻き方向に違和感がないのか、もしくはメーカー側が巻き方向など知ったことじゃないという姿勢の表れなのかは判りませんが、個人的にはこにS字ハンドルの向きと言うのが結構気になったりするのです。

 

私が販売するS字ハンドルモデルは、購入いただくときに巻き方向を確認して、都度S字ハンドルの向きを調整しています。

今回クリック修理対応でやってきたこのリールのハンドルの向きが気になったので、オーナーさんに確認したところ、反転させて欲しいと言った要望を頂きましたので、S字ハンドルを反転いたしました。

 

反対面側は、研磨されておらず、また、ノブやカウンターウェイトをネジ止めした際のネジの出っ張りをグラインダーで除去したような跡がありましたので、研磨致しました。

 

初めから両面研磨しておいて、巻き方向に応じてオーナーが反転できるようにしておけばいいと思うのですが、その分研磨のコストが上がったりするためかは知りませんが

そのような構成になっていないのは残念です。

 

両面研磨のコスト云々と思うのであればS字ハンドルではなく、ストレートハンドルに知ればどちら巻きであっても違和感がないのでそうすべきだと思います。

 

感覚の違いに関しては、それを今更矯正できるものでもないので、違和感を持つ巻き方向であるならばハンドルを反転するなり、ハンドルの作り直しをするなりして対応することも可能です。

 

誰もが同じ感覚ではないのでしょうが、気持ち悪さを感じながら愛用するのも違うような気がしています。

何故なら、これは趣味の世界なので、妥協するなどと言うことはして欲しくないのです。

 

「妥協するなよ、仕事じゃないんだから!」と言いたいのです。