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スタビライズドウッド2

Bluetiger Reelを投稿したところ、たくさんの反響をいただきました。

私個人としては人口着色したものをリールに使いたくないと思っておりましたが、それは私個人的な考えであり、この考え方に関しては改める必要があると感じました。

私個人の考えなどユーザー側から見ると知ったことではなく、ユーザーニーズを満足させるモノづくりを行なうべきと痛感したのです。

 

で、他のカラーのスタビライズドウッドはないのか?との問い合わせをいただき、写真のグリーンの写真を送付したところ、このグリーンのトチタイガー、すなわち、Greentigerでリールを作って欲しいとの依頼となったのです。

 

さて、このスタビライズドウッドの65mm□で厚みが37mmのブロックをスライスしていくのですが、Greenを4分割、Blueを2分割していきます。

樹脂を充填されたスタビライズドウッドはほぼプラスチックなのでのこぎりでカットすると1カットで約20分かかります。

なんか以前書いた内容と駄々被りのような気がしますが、兎に角五十肩の痛みに耐えながら80分間のノコギリカットに耐えたのです。

 

カット後は中心に穴を開けて、穴基準で円盤状に加工していくのです。

円盤状に加工した後に、円盤状の外径基準で端面加工していくことで基準面が完成するのです。

 

この樹脂を含侵させたスタビライズドウッドは切断や切削時の粉塵を吸い込むとヤバそうなのでマスク必須です。

 

あとはリールのフレームに収まるサイズ付近まで加工していくわけです。

 

 

 

サイズ加工後に表面の一部に凹加工して、プレート表面の表情付けをしていきます。

この凹加工は、なくても機能上何ら問題ないのですが、この窪み加工があることで表面の滑らかさが演出され、仕上がりが綺麗なのです。

 

この機能上なくても問題ない加工がリールづくりには結構あるのです。

センターネジの側面にローレットは必要ないですし、S字ハンドルはS字である必要ないのですが、なくてはならないモノなのです。

 

着物の柄はなくても機能上何ら問題ないですが、それでは着物の優雅さは表現できないのです。

お気に入りの一品にするために、手間暇かけて、時間を惜しまずに作りあげるスタイルは変えたくないのです。

 

この後研磨して、コーティングするのですが、コーティングも薄く何度も繰り返してなまめかしい艶が出るまでコーティングしていきます。

 

まだまだ先の長い作業が続きますがまずは自分が満足するモノを作り出し、それがユーザーさんにとってお気に入りになってもらえたら最高です。