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ORVIS CFOⅡの修理

ORVIS CFOⅡの修理依頼です。

内容は、

1)センターシャフトがスプールに噛み込んでいる

2)ラッチカバー外したら、取り付け方が判らなくなった

とのことです。

 

センターシャフトが噛み込んだので、強引にスプールを回しているとセンターシャフトがフレームから外れてしまったのでしょう。

センターシャフト部のスペーサーも紛失したとのことでした。

 

スプールへのセンターシャフトの噛み込みの原因は大きく2つあります。

・砂や異物の噛み込み

・錆による噛み込み

 

今回は錆が問題のようです。

センターシャフトはフレームにネジ止めされているので、スプールの裏側からこのメネジを加圧するようにバイスで加圧していくとセンターシャフトは抜けます。

外したセンターシャフトは錆びており、多少キズが付いていました。

スプールの穴部分を洗浄し、センターシャフトは少し研磨してキズを取り除きました。

 

ラッチカバーは取り外し時に板バネが外れたらどのような配置だったのか判らなくなるのはよくあることです。

まずはラッチカバーを少し磨いてから取り付けました。

 

次にセンターシャフトをフレームにネジ止めして、スプールを取り付けてみると、スペーサーがないのでガタつきます。

スペーサーの外径はスプールの裏面の窪みに収まるサイスなので、外径11.8mm、内径はセンターシャフトよりやや大きいサイズなのでφ4.7mmで加工しています。

厚さはまず目視で2mm程度と予測して2mmで作製して合わせてみると、厚いようでラッチ部が上手く嵌合しません。

0.2mm削って1.8mmにしたところ、無事に嵌合しました。

 

噛み込み原因の錆や異物の侵入はグリスアップ不足が大きく影響していると思っています。

常にシャフト周辺にグリスが介在していれば、異物や水分の侵入を防げると考えています。

と言うことでこの後グリスアップして無事に完了です。

 

CFOはノブをスプールに固定しているネジサイズがUNC-No.4(約2.8mm)だったと思うのですが少し細く、(現行HARDYはNo.5(約3.18mm))転倒等によりノブが折れるトラブルが多いように思います。

修理の際にスプール側のメネジ側にダメージがあるようならば、No.5ネジに変更したり、メートルネジのm3にすることで、強度も向上すると思います。

修理する際には思い切ってノブ材料を変えてみたり、ノブデザインをオリジナルデザインにしてみたりと色々トライ出来ますので、お申し出ください。

 

ORVISのリールを1つも持っていないけど、いいリールだと思います。