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G-Ballad 6636

グラスロッド6'06"#3  6pcsの組み立てを行っています。

この前はバンブーロッド削ってましたが、接着剤の硬化時間等を考慮して、その間にグラスロッドの組み立ても行っているのです。

 

また、合間合間にリールの修理対応もやっているので、、ブログが色々多岐にわたって色んな内容になってしまっています。

 

さて、私のブランドのブランクは2ピースの状態で納入してもらってまして、Butt側の先端部を少し長く作製してもらっているのです。

 

なぜかと言いますと、6'06"~7’03”までのロッドは、カット位置を変更することで作製できるようにしているからなのです。

こうすることによって要望される長さのロッドを作製することができるのですが、その反面、自分でブランクのカット、切断面の加工、スピゴット切断、すり合わせ、接着を自分で行う必要があります。

色々と自分でやってみることで見えてくることも多いのですが、掛ける時間も必要なので、一概には言えませんが私はこの方法があっているのかもしれません。

 

切断や、スピゴットの接着は少し前に済ませていたので、ガイドの足を整えて、ラッピングに入ります。

スレッドカラーは過去のブログを参照していただき、決めて頂きました。

このロッドはワインディングチェック付を希望されています。

ワインディングチェック部にトリムを入れて、フックキーパーを取り付けて、ラッピングしていきます。

フックキーパーも自作なのでこれ1個加工するのにも少々時間が掛かります。

自作すべきか購入すべきか悩みどころです。

 

ラッピングは、前回Alternating Wrappingで2色のスレッドを交互に巻くという何とも肩の凝る巻き方だったので、今回の素直なラッピングはスムーズな気がしています。

何事もそうですが、思い切りしんどい事をした後に、少ししんどい事をしても、楽に思えるように感じることがあります。

なので、たまにしんどい作業をこなすことは修行としてはとても重要なことなんだと感じています。

 

フックキーパーは凸形状をしており、このフックキーパーの部分を隙間なくラッピングしていくのは案外大変で、私はコルク側からスレッドを巻いていきますが、、フックキーパーの巻き始め部分は段差が出ないようにテーパー状にフックキーパーを加工しているのですが、巻きはじめはテーパーを登るように巻くのですが、巻き終わり時はテーパーを降るように巻く必要があり、この時にスレッドが滑ってしまうので巻きにくいのです。

 

海外では特にこのめんどくさい巻き方をしているのは案外少なく、日本でもめんどくさいのかこの巻き方をしないビルダーさんも多いようです。

めんどくさい巻き方なので、巻きたくないと思って、避けてしまうといつまでたってもラッピングが上達しないので、私はフックキーパー付きのロッドを基本作製しており、すべてこの巻き方を行ない、めんどくさいから巻きたくないと思わないようにしています。

 

手間を掛けずにいそれなりのロッドを作製することは簡単です。

でも、それって誰でもできることだと思うのです。

手間を掛けて行えば、一目見ただけで、明らかに他のロッドとは異なる緻密さとか、繊細さとか、綺麗さなどが見えるのです。

 

だから、一番細いシルクスレッドに拘っているのです。

3回転のトリムに拘っているのです。

糸目が見えないほど繊細に、緻密に、綺麗にラッピングして、それを毎回続けることによって、自分にとっての当たり前にしていくのです。

「神は細部に宿る」

いつもこの言葉を胸に刻んで、眼精疲労からくる肩こりと戦いながら巻いています。

 

次回はラッピング完成からエポキシコートまでを書きたいと思います。