
今年に入ってからコツコツと作製していたリール達がようやく出来上がってきています。
まずはBi-Metalリールです。
真鍮製のフレームとジュラルミンのフェイスプレートで構成されたBi-Metalリールは研磨によりS字ハンドル部分が反射する程に磨きを行なっています。
Leonard Mills のRon KusseのBi-Metalが有名ですが、どうせ作るのであれば世界一綺麗なBi-Metalリールを作ろうと考えたモデルです。
鹿角のアイボリーのノブとの相性もばっちりです。
久しぶりに作製した1台です。
出来ることなら一番のお気に入りのバンブーロッドに合わせて頂きたいリールです。
ジュラルミン製のフェイスプレートの関係で重量は152gです。
7'06"程度の#3ロッドにピッタリのリールとなっています。

次はStainless Ebonite リールです。
レイズドピラーリールと言えばこのエボナイトのフェイスプレートがスタンダードだと思っていますが、最近ではエボナイトのレイズドピラーリールも少なくなっています。
特に#3,#4程度のロッドに合わせられる小さなリールが少ないと実感しています。
このリールの特徴は、フレームをステンレスで加工していることです。
一般的にはアルミで加工されているフレームですが、加工しにくいステンレスの光沢はアルミとは異なり、深い輝きなのです。
当然加工しにくいフレームを加工するには時間が掛かります。
また、加工ツールの摩耗も著しく、加工に関してはアルミの3倍の時間が掛かります。研磨も難しく、時間が掛かるのですが、その分手に入れた時の満足度は高く、このエボナイトのレイズドピラーリールでは一番のリールだと自負しています。

最後はBrass KARIN モデルです。
真鍮製のフレームと花梨バール材のフェイスプレートの組み合わせで、Retro Rod&Reelでは一番人気のリールです。
フェイスプレートはウッドなので水分等で反りが生じたりするのを防止する目的でエボナイトを裏面に貼り付けて水分の侵入をできる限る抑える構造にしています。
このフェイスプレートもS字ハンドルは反射する程に研磨して艶めかしい光沢を放っています。
ノブも花梨で作製し高級感やエレガントな雰囲気を醸しています。
重量は135g程度であり、どんなロッドにもフィットしますが、やはりバンブーロッドとの組み合わせが最もふさわしく、お気に入りのロッド、リール、ランディングネット、会心の1匹の写真を残すだけで幸せな気分になれるのです。
所詮趣味の世界だと考えるのか?それとも趣味の世界だからこそ自分のお気に入りに囲まれたいと考えるかはフライマン次第ですが、私はこのリールを作製するときには誰かのお気に入りになりますようにと考えながら1台づつ心を込めて作製しています。
2/14からのハンドクラフト展で皆さんにお会いできることを楽しみにしています。
Retro Rod&Reelのクラフトマンシップに是非触れて頂きたいと思っています。