· 

BAUER Rogue3

BAUER Rogue3と言うリールの修理を行ないました。

巻き方向を右巻きにして欲しいのと、クリッカーを紛失したので、再加工して欲しいとのことでした。

私はこのリール初めてです。

どんな構造になっているのか興味津々で分解を始めました。

分解に関しては、特に難しい構造ではなく、Eリングを取り外すことで、すべてのパーツを分解することが可能な構造であり、比較的簡単に修理できそうなイメージを持ちました。  

巻き方向変更に関しては、説明書も同梱されており、英語で記載された説明書をすらすらと読み解き......。であればかっこいいんですが、実際はGoogleカメラで翻訳しながらの作業です。

 

まず、巻き方向の変更に関しては写真の細いピンが上に乗っているパーツのサイド部分に僅かに見えている円筒状のコロとそのコロのストッパーとして機能するフォーム材が4箇所に嵌り込んであり、このコロとフォームの位置関係を反転させることで巻き方向を変更することが可能でした。

 

クリックに関しては、巻き取り時はサイレントで逆転時のみクリック音が発生する構造で、先ほどの写真の細いピンが上に乗っているパーツのギザギザ部分にクリッカーが接触してクリック音を発生させる構造のようです。

このギザギザに接触するパーツが、分解時に紛失してしまったとのことで、クリッカーの加工が必要なのです。

このクリッカーはリールフレームのセンターシャフト付近に設けられた小さな穴内にあるスプリングに押されて、ギザギザに接触してクリック音を発生させることが判ります。

スプリングを抜き取り、穴サイズ、スプリングサイズを計測し、

1回目のクリッカー試作⇒ギザギザに接触せず

2回目の試作⇒接触はするが回転がスムーズではない。

3回目の試作⇒回転はスムーズになったが、クリック音が小さく、弱い

4回目の試作⇒クリック音、回転共にGood

と言うことで4回目の試作でなんとか

修理でできました。

初めて見るリールの、紛失して無くなったパーツの加工はトライアンドエラーで何とかするしかなく、小さなパーツなのですが、案外と時間が掛かってしまうのです。

当然ながらその分だけ修理料金が高くなってしまうのですが、4月から料金体系変更と言っている以上、今の段階では安心価格での修理代金請求を行っています。

まあ、4月からは危険価格と言う訳ではありませんが.....。

コロンブルの卵と同じで、出来てしまえば簡単な構造のパーツですが、見たこともないパーツを想像で加工していき、形状を見つけるのはそれなりに大変な作業でもあるのです。

また、パーツはクリック音を奏でるパーツなので、それなりの耐摩耗性も要求されるので、ステンレスピンを加工して作製しました。

 

初めてのリールなので、修理履歴として残しておけば、同じようなトラブルで困っているフライマンの検索に引っかかれば復活できる修理なので、オーナー様に許可をとってブログ、SNSに紹介させていただいております。

 

私のブログ内の修理は、すべてオーナー様へ掲載の許可をいただいております。

こうすることで、何らかの手掛かりとなり、修理の糸口となれば幸いです。

 

小さな部品なので、メーカーが健在で、メーカーとのやり取りができるフライマンであれば、もう少し安価で修理できるのかもしれませんが、昨今の円安の状況下でアメリカからの送料、パーツ代でそこそこの価格になるのかもしれません。

 

4月からは料金体系が変わります。

完全に修理時間とパーツ代になりますので、今回のような小さなパーツであっても3度の試作失敗分の作業時間も含まれてしまい、案外と高価な修理費用になってしまうこともあるかもしれません。

また、事前見積もりがあいまいとなってしまう修理も多々出てくると思います。

部品設計時間、加工時間、組み立て調整時間等、多岐にわたる工程がある場合にはそれぞれの作業時間を正確に見積もることが出来ないからです。

その場合には最大料金を話し合いで決めるなりした後で修理を行う等々調整予定です。

 

料金体系が変わるなら修しないという選択肢も出てくるかもしれませんが、思い入れのあるリール、ロッドをどうしても使い使い続けたい思いがあるのであれば、是非ご相談ください。

最後に

「修理しない理由が料金であれば修理をお勧めいたします」

「修理しない理由が技術であれば修理はやめた方が良いです」